今年の4月から始めたJAMHAのハーバルセラピスト養成講座。メディカルハーブの基礎を学ぶ半年の講座ですが、今、今期18コマの最後の授業の準備をしています。
あっという間の半年間。楽しすぎました!
この講座は私自身、残りの人生半分をナチュロパスとして生きるかどうか、それが正しい方向性なのかを確認をするのに約12年前に受けた講座です。当時はナチュロパシーに関する情報が少なく、実際に何を学べるのかがわからなかった中、ナチュロパシーの中心的な軸である西洋ハーブ療法をまずは学んでみようと思いました。
JAMHAの理事で薬剤師の三浦先生の授業を受けて、「これで間違いない」と確信を得て、企業勤めとしては職務的にも収入的にも十二分に魅力のあった当時の職を離れる決心をし、ナチュロパスになるべく未知の方向に大きく舵を切ることになりました。
なぜかわかりませんが、ナチュロパシーを学ぶと決めた時から「ナチュロパシーを日本に持って帰ってくる」というのが固く心に決めた大きな目的でした。これだけは本当に理由はわかりませんが全くブレずに持ち続けている気持ちです。
そして、大学でナチュロパシーを学び、ナチュロパスとなる過酷(!)な訓練を受け、在学中も卒業後も猛烈な勢いで現場の経験を積み、ナチュロパスにとって恵まれた環境のオーストラリアから離れ、ある意味いばらの道である日本でゼロから身を立てることになりました。
それから7年、オーストラリアで学んだことを日本で適用できるよう、改良できるところは改善して経験を積んできました。日本で実践してもらうためにも日本で入手でき、また、日本の食材でできることを取り入れていかないといけない、と痛切に感じ続けています。
それとはまた別に最近改めて気づいたこと。
先日、ナチュロパシーを専攻する学生のインターンシッププログラムの受け入れを行い、私も学生の頃に持っていた同じ疑問・質問を生徒さんから受け、それらに対する答えをある程度今持てているようになっている自分に気づき、自分自身の経験がどの程度ついてきたのか実感できるようになりました。
また同時に気づいたことですごく大事な点が、ナチュロパスの存在自体が心・身体・精神の一体のホールネスを体現していること、また、それが期待されていること。その生徒さんが将来素晴らしいナチュロパスになるだろうと確認した時に、ひしとそう感じました。これは情熱を追い続ければ自然と身に付くものだと思うのですが、私たちナチュロパスはこのホーリズムを実現するという情熱でつながっているのだな、とつくづく感じます。
また別の流れで改めて日々強く必要性を感じさせられることがあります。
コンサルテーションでは日々たくさんのクライアントさんをみさせていただいており、最近は特にSIBOのクライアントさんも増えています。また、その他特定しずらい消化器の不調や、副腎疲労、不妊や妊活、婦人科系の症状など、様々な疾患、症状、目的をお持ちの方がいらしゃいます。
特に慢性症状をお持ちの方は、大人になってからの慢性の症状が幼少期の心の緊張につながっているケースもとても多く、潜在的な心の影響が身体のサインで出ている様子を多く見受けるようになりました。当然まずはインナーチャイルドを癒す必要がありますが、インナーチャイルドを癒したとしても残る身体の些細な緊張のくせ。その積み重ねが自律神経の乱れにつながります。
スピリチュアリティ(霊性・精神性の目覚め)がそのバランスを整える支えになります。これもone size fits all(全ての人に利用できる1つの方法)ではなく、100人に100通りのアプローチの仕方及びそのあり方があると思います。
これまでは私一人で解決してあげられない場合は他のセラピストやーヒーラーの方に紹介させていただいてきましたが、「心のあり方」の重要性をひしと感じる日々で、自分が考える「心・身体・魂」のつながりのあり方が明確になってきました。今、それができる方法を学んでいるところなので、習得したら、みなさんへもご紹介させていただきます。
それから、ナチュロパスとしてある程度経験を積んだ上で、原点の「ハーバルセラピスト」講座の講師になったことで気づいたことも多くあります。
JAMHAが教える西洋ハーブ療法は、ライフスタイルメディスンとしての側面も備えるしっかりとしたホリスティックな内容で、教えるハーブも日本で実用的なもの。ハーバルセラピスト、シニアハーバルセラピストと学んでいくことで、ナチュロパシーのコンサプトとも重なるホリスティックな療法を学ぶことができます。
今、改めてテキストを見て、「ああ、こんなことをすでに学んでいたのか」とちょっとびっくりします。その内容をどんどん深めて学んだのがナチュロパシーのカリキュラムで学んだことです。
ナチュロパシーは素晴らしい学問なので日本で広めたいのは当然ですが、でも、究極、「日本で使えるナチュロパシー」を教えないことには意味がないようにも感じています。
そういう意味で、JAMHAの提供する西洋ハーブ療法は「日本で使えるナチュロパシー」に関してたくさんのインスピレーションを与えてくれました。テキストを読むと、ハーブの第一人者の研究者や講師の方々が「日本で使える西洋ハーブ療法」を意識して、苦心して作成されたのが見てとれます。
大切なのは、エビデンスの元となる最先端の科学に偏りすぎない、ホリスティックなホールフードのあり方とそのバランス。
これは分子栄養学を学ぶとわかると思うのですが、最新の科学における栄養素の働きや遺伝子の働きの面白さは十分に人を魅了させるものです。ただ、うっかりそちらばかりに気を取られていると「木を見て森を見ず」に陥ります。
ナチュロパシーのプラクティスをしていると、やはり最新科学を利用する点も多くでてきます。けれども、そればかりに頼りすぎると結局ループから抜け出せず、行き詰まりにあたります。最終的にはホーリズムに立ち返るべく、エビデンスのある最新科学と伝統療法と食養(ホールフード)のバランスをとりながら使っていくことがすごく大事です。
そんなふうに、ある程度熟成した時を経て、今の気づきを持ちながらまた原点に戻り、それらを踏まえて何ができるかを考え直した今年。
この秋から、先ほどの「心のあり方を整える」方法を含めいくつかの新しい目標を持って動き出します。みなさんが、より楽に心のあり方を整えられるようになり、かつ、身近なハーブや食を用いて身体を整えられるように、今いくつか新しいサービスを整えようと準備しているところです。
そして、原点となる「ハーバルセラピスト」養成講座も引き続き講座を開講しますが(この先も1年に2回ずつ開講していきます)、その講座において私たちナチュロパスが共有する「心・身体・精神のつながりの実現」のコンセプトを生徒のみなさんと共有していきたいと思います。
そうして少しずつホーリズムの考え・情熱を共有することで日本で新しい輪をつなげていけたらと願うのです。
今年はこうして今まで行ってきたものがある一定の限界まで達し、自然と次の形に変化していく年なようです。いろいろなものが形を変えていこうとしています。
これから先一層以下の点において、私ができることを深めていこうと思います。
- ホーリズムの概念を共有すること
- 個々のあり方を尊重し、サポートすること
- スピリチュアリティを心と身体とつなげること
- ホールフーズを利用すること
1つのことに誠心誠意に情熱を持って取り組んでいると、自然と道標が出てきて次の道につながるドアが開くものだなぁ、とほんとうに感心します。この先幾つのドアがあるのかはわかりませんが、急がず慌てずてくてくと歩んでいこうと思います。