伊万里ワンプレート。

きれいな盛り付けは性格上不可能なので、そこは目をつぶってくださいませ。注目は色と全体のバランス。

伊万里焼に負けない５色。１食に５色いれるといいとよく言いますね。

• 赤：肉、魚、トマト、人参、赤ピーマン
• 白：ごはん、芋類
• 黄：納豆、大豆製品、卵、黄ピーマン、柑橘類
• 緑：ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、ピーマンなどの緑黄色野菜
• 黒：海藻類、ごま、きのこ類、ごぼう

今日のご飯はこの点、完璧。

個人的に日本の食材の美は、この「黒」の食材が豊富なことにあると思います。

色のことはさておき、３大栄養素。私のコンサルの食事のレコメンデーションでは、質の良い炭水化物（複合炭水化物）、質の良いタンパク質、質の良い脂質をバランスよく１食で摂るように、というのが常に一番トップに来ます。

穀物を1/4、肉類か豆類を1/4、残りの1/2を野菜・豆類・きのこ・海草など。そこに植物性脂質をプラスすると、ちょうどよいバランスになります。

このプレートの場合の脂質は、肉も少なめで、調理に使った油の量も全体からすると少なめなので、最後に亜麻仁油をブロッコリー、大根ともずく酢にかけています。スープの具材もバターで炒めて。

炭水化物とは一般的に糖質と食物繊維が合体したものの総称ですが、大きく分けて２種類あります。

一つはsimple carbohydrate。単一炭水化物。簡単に言うと、食物繊維がなく糖質だけのもの。グルコース、砂糖、果糖、お菓子など。小麦や米なども素材本来は複合タンパク質ですが、食物繊維がこそぎ落とされた精製された小麦（パン）や白米は、ほぼ糖質しか含んでいないので、体に対する作用は果てしなく単一炭水化物に近いです。なので、ナチュロパシーで食を考える時、パンや白米はsimple carbohydrate、糖質、と見なします。

一方、complex carbohydrate、複合炭水化物、とは、糖質と食物繊維が一緒になったもの。良質な炭水化物というのは、この食物繊維がきちんとあるべき形で存在しているもの。食物繊維の殻に包まれている玄米や、全粒の小麦や、その他の穀類、雑穀、豆類、野菜などを指します。

食物繊維は、糖質による急激な血糖値の上昇を防ぎ、また、余分な糖質・過剰なホルモン・老廃物などを絡め取ってデトックスをし、腸内細菌の餌にもなり腸内環境を整えます。

今、日本で流行っている糖質制限ダイエットは、要するに「もともと良質な炭水化物であったものを、『柔らかく、食べやすく、利益追求で安く大量生産するために』品種改良に品種改良を重ね、大幅に加工されて丸裸の糖質だけにしたものを毎日大量に食べてたら不具合が出てきたので、まるごと排除しちゃう」というものですね。

炭水化物も、たんぱく質も、脂質も、エネルギーに使えます。ただその中でも炭水化物を、人の体は一番有効にかつ早くエネルギーに使えようにデザインされています。そこには意味があります。話が長くなるので、質の良いたんぱく質と質の良い脂質、また、それぞれのエネルギーとしての使いかたについてはまた今度。

炭水化物をまるごと控えなくても、炭水化物の素材を本来の形に戻すか、または、失った食物繊維を他の食材で補充するか、ができると色々な不調は改善します。

玄米に抵抗があったり、消化がうまくできない場合は、白米に混ぜても良いですし（玄米は無農薬のものを1日か2日水につけて発芽をさせてください）、もし、どうしても白米しか準備できない、というのであれば、その他の食材で食物繊維をしっかり取って、自分でお腹の中で糖質と食物繊維を合体させてあげれば良いわけですね。

食物繊維と言うと、普通は野菜を思い浮かべるかも知れませんが、豆類も優秀な食材。大豆だけでなく、花マメ、エンドウ、ソラマメ、ひよこ豆、レンズ豆、うずら豆などなど。豆類は食物繊維だけではなく、タンパク質、Bビタミン、ミネラルが効率的に摂取できます。

私は、玄米、黒米、雑穀、もち麦などを混ぜた上に、たまに、豆類も一緒に混ぜて炊いてしまいます。楽チンに全部摂取。

ちなみに、今日のごはんのプレートでは調理にお砂糖は一切使っていません。調味料も塩とスパイス以外ほとんどなしに近いです。もずくと大根にかけたほんの少量のお酢とほんの少量の出汁醤油、じゃことピーマンの炒め物にも出汁醤油をほんのちょっと。その程度。

なのに、素材の旨みと甘みで涙が出そうなほど美味しかった。

分けてもらった命と土と水、育ててくれてお金で売ってくれる農家さん、こだわって仕入れてくれるスーパーの人。みなさまに感謝です。

そして、待ちに待ったフライパンも到着！