先日コンサルをされたクライアントさん、ペスカトリアン(魚・卵・乳製品は摂取し、肉は食べない)的なお食事をされていて、且つ、乳製品と卵はあまり摂られない方だったので、野菜や豆・穀類から上手にたんぱく質を摂るコツを処方箋に入れました。
たんぱく質とは20種類のアミノ酸を含んでいる食材で、肉、魚、卵、大豆など。これらを完全たんぱく質と呼びます。が、他の野菜や穀類にもアミノ酸は含まれています。20種類全部は持っていないだけ。
なので、幾つかの食材を組み合わせることで不足のアミノ酸を補い合うことができます。特に体の中で作ることのできない必須アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、リシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)を摂取する必要があります。
それら9つのアミノ酸を豊富に含む食材は以下の通り。ここでのコツは、どれか1つの食材を摂るのではなく、豆類、穀類、野菜、種子類・ナッツ類、海藻から1、2種類ピックアップし、一緒に摂ること。
- 豆類:大豆、小豆、緑豆、ライまめ、ソラマメ、レンズ豆、インゲン豆、ひよこ豆
- 穀類:アワ、きび、ひえ、とうもろこし、大麦、米、アマランサス、そば、キヌア、ライ麦、オート麦
- ナッツ類:アーモンド、ピーナッツ、カシューナッツ、ブラジルナッツ、ピスタチオ、くるみ、
- 種子類:ヘンプシード、チアシード、カボチャの種、ゴマ、ヒマワリの種
- 野菜:ドライトマト、枝豆、そら豆、ジャガイモ、ブロッコリー、切り干し大根、えんどう豆、グリーンピース、ニンニク、クワイ、芽キャベツ、豆苗、よもぎ、モロヘイヤ、シソ、大根、カブ、カリフラワー、大豆もやし、ケール、たけのこ、クレソン、水菜、ほうれん草、アサツキ、アスパラガス、アボカド、オリーブ、カボチャ、パセリ、サツマイモ、ビーツ、わらび、ぜんまい、唐辛子、かんぴょう、漬物
- キノコ類:しいたけ、ヒラタケ、キクラゲ、えのき、しめじ
- 海藻類:海苔、あおさ、わかめ、こんぶ、あらめ、ひじき、スピルリナ
- 果物:ドライアプリコット、クコの実、デーツ、マンゴー、バナナ、イチジク、ブルーベリー、レーズン、アボカド、プルーン、柿、梅、パパイヤ、さくらんぼ、ラズベリー、クランベリー、メロン、キウイ、柑橘類
この中でも豆類と穀類のアミノ酸量が多いので、ここはしっかり抑えましょう。
たんぱく質って、体重50kgの人なら1日50gは必要なんです。体重1kg掛ける1~1.2g。とはいえ、50gってどれくらい?
たんぱく質の食材1食のおおよその目安は以下をご参照ください。
豆腐(1丁300g)19.8g、蒸し鶏(一皿143g)21g、和牛ヒレ(100g)19g、ゆで卵1個 7.7g、ヨー グルト(小鉢一杯120g)4.3g、鮭のホイル焼き(165g)19.4g、サーモンの刺身 (5切れ75g)16.9g、さんまの塩焼き(一尾)12.9g、アーモンド (10粒)1.9g、カシューナッツ(1カップ100g)19.8g、ひよこ豆(1カップ150g)30g、玄米(1膳 160g)4.48g
豆類と穀類はこれでだいたい目安がわかると思いますが、野菜、種子類、ナッツ類、海藻、果物のたんぱく質(アミノ酸)の含有量は1食分だとまとめてざっくり5~10g弱程度でしょうか。
理想は1食約20gのたんぱく質を摂るとしたら、半分は魚・鶏肉・大豆などから、残りを「豆類・穀類・野菜・種子類・ナッツ類・海藻」から摂れたら良いですね。
ちなみにですね、例で例えると、私はモロヘイヤが大好きですが、茹でたモロヘイヤ100gには、バリン 160mg、ロイシン 250mg、イソロイシン 140mg、トレオニン 110mg、メチオニン 42mg、リシン 140mg、フェニルアラニン 140mg、トリプトファン 19mg、ヒスチジン 71mg、たんぱく質として3gが含まれています。*
あと、大好きなクレソン。クレソンさんはヒスタミンも下げてくれますが、アミノ酸も豊富。バリン 130mg、ロイシン 150mg、イソロイシン 85mg、トレオニン 120mg、メチオニン 18mg、リシン 120mg、フェニルアラニン 100mg、トリプトファン 27mg、ヒスチジン 37mg、たんぱく質として2.1gが含まれています。*
*日本食品標準成分表2015年版より
こうしてみると結構すぐにたんぱく質とれてしまいますね。
朝食に、キビやひよこ豆が入った7部付きのお米に、お豆腐とモロヘイヤとわかめのお味噌汁に、小さい鮭の切り身と漬物をいただいたら、十分なたんぱく質。一見たんぱく質が足りなさそうに見える日本食にもしっかりアミノ酸は含まれています。
「豆類・穀類・野菜・種子類・ナッツ類・海藻」を一緒に摂ってね、と言った場合、種子類・ナッツ類を食事で摂るのが難しいかもしれませんが、「これ作っておくと便利だよね」というもののレシピをまた続きで明日ご紹介しまっす。