プレコンセプションケア(妊娠準備期間)とは?

ナチュロパシーでは、子供を作り前に妊娠準備期間を約3ヶ月ほどおいて、男女ともに身体を整えることを勧めています。

女性は生まれた時に全ての卵子を卵巣に持って生まれますが、卵子が成熟して排卵されるまでに約100日かかり、男性の1つの精子が作られるのには約64〜74日かかります。

特に男性の精子は毎日作られる新しい細胞。その時の体の状態がそのまま映し出されます。この期間の食と生活習慣が卵子と精子の質に直接影響します。

不妊の原因は女性要因1/3、男性要因1/3、残りが原因不明と言われています。ここで既存の疾患や器質的な要因のほかに大きく関わるのがエピジェネティック。特に原因不明の部分はエピジェネティックが関わっていることが多いと考えられています。

細胞の核の中では毎日印刷機のようにがっちゃんこがっちゃんことDNAという刷版を元に新しいタンパク質が作られ、そのタンパク質が細胞を作る素材になったり、身体を機能させる役割を担います。このがっちゃんこという作業の中で使われる物質は食事の栄養素の代謝を必要とし、また、食、生活習慣、汚染物質、化学物質、ストレスなどから起こる酸化ストレスが、このがっちゃんこの作業に影響し、DNAのスイッチをオンにしたりオフにしたりします。これがエピジェネティックのダメージ。

エピジェネティックがダメージを受けると間違って書き替えられたタンパク質が作られてしまいます。

毎日の食と生活習慣が、卵子はもとより精子のDNAのオンオフに影響し、不妊、妊娠合併症、産後の合併証、子供のアレルギーや将来の心疾患の病気に至るまでさまざまなところで影響していくのです。

特に精子は酸化ストレスに非常に弱く、そのエピジェネティックダメージは女性の流産にも影響し、エピジェネティックの変化は子孫に受け継がれてしまいます。

残念ながらこのエピジェネティックのダメージは精子のDNAの中で起こるため通常の精子検査ではわかりません。数がしっかりあっても、しっかり泳いでいても、隠れたエピジェネティックダメージは起こっています。

不妊、子供の健康に関しては、往々にして女性が自分だけを責めがちですが、責任は男女半々。

女性だけでなく男性も一緒にカップルで体のデトックスに取り組んで、妊娠準備期間に質の良い食事をとり、ストレスをコントロールすることで、不妊の改善、妊娠期と授乳期の健康、子供の健康を実現することが可能です。

そのキーとなるのは、

  • ホールフーズ
  • たっぷりの野菜と果物
  • 魚やえごま油などのオメガ3脂肪酸
  • カラフル食材に含まれる抗酸化物質
  • 酸化ストレスを増やす過剰な糖質、白い炭水化物、肉や脂、揚げ物のトランス脂肪酸の制限
  • 運動などのストレスマネジメント

基本的なことを実行するだけで驚くほど健康な細胞を作ることが可能になります。

未来のための3ヶ月です。

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