年齢の経過とともにより良く自分の性に寄り添うために①

今日は性の話をします。特に更年期以降の女性の性、性交渉の内容も含んだ話になるので、苦手な方はここでご遠慮ください。

更年期を迎える年齢の女性たち、性交渉の際に痛み(性交通)を感じる人、以前は問題がなかったのに最近挿入に物理的な違和感を感じ始めている人、性欲が落ちている人、セックスレスの人、パートナーとの性交渉がうまくいっていない人、また、人生100年時代の残りの半分の新しいライフステージを性も含めてよりよく過ごしていきたいと思う人、に読んでいただけたらと思います。

ずっと書きたかった内容でおそらく長くなると思います。なので、まずはパート1。

更年期は全ての女性に平等に訪れるライフステージの大きな変化です。更年期は一般的に40代後半から50代前半、閉経は平均50~51歳と言われています。今の私がちょうどそこにいます。あと数ヶ月で51歳。

まだ閉経はしていませんが、着々と閉経は近づいてきています。でも一般的に思われているような「女性としての人生は終了」な雰囲気ではなく、自分の人生で欲しいものを手に入れる戦いは全て終わって鎧も脱いで、若い頃の女性としての自信は無くなったけれども同時に棘も全部取れて丸くなり、今が一番気持ちがリラックスして、何も考えずに女性らしくいられている時期です。自分の女性性を大切にしたいなと心の底から思える余裕が出てきていて、パートナーシップにおいても奢りがなくなりとても謙虚。なんだかとても心穏やかです。多分皆さんがイメージしている更年期とちょっと違うかも。

確かにシフトチェンジは必要だけれども、でも、女性性がなくなるわけではなく、ちょっと違う形で穏やかに続いていくイメージです。

閉経に至るまでの間に起こるホルモンの急激な減少とそれに伴う自律神経の乱れなどから更年期障害が起こりますが、その程度は個人差が大きくあります。一般に更年期前の女性たちが更年期を迎えるにあたり構えるのは、この更年期障害の有無と生殖機能的「女性性」のアイデンティティーの喪失というような心理的な部分なのかと思います。

ただ、ナチュロパスという仕事をしていて、また、自分自身の経験からも、更年期の間の不調よりも、本当に取り組まなくてはいけないのは「閉経をしてからの体のメンテナンス」だと言うことをひしと感じています。その話には、「臓器としての生殖器」と「リレーションシップにおける性」と「人の3大欲望の1つの性欲の性」を切り離せないので、そのような話になると思います。

本当にこの仕事をしていて思うのですが、男女とも二十歳の成人式の時に「正しいプレコンセプション(健康な妊娠のための準備期間)と人生計画の立て方」の授業、35歳の人間ドックがはじまる時期に女性には「更年期と閉経後に向けた体の整え方」、男性には「50代以降を健康に過ごすためのストレスマネジメントと食・生活習慣を含めたライフスタイルの整え方」の授業を国が提供して欲しい!

こんなに大切なことを義務教育では学ばない。欧米ではお金に余裕のあるハイソな人はこれらを大人になってからヘルスライフコーチなどについてもらって学ぶわけです。でも、これこそはお金のあるなしに関わらず平等に人々が受けるべき「義務教育」で、本来は行政のパブリックヘルス(公衆衛生)機関が担うべきだと思います。そのためにもスタートとして子供の頃から正しい性教育が行われるべき。今の「タブー視してホワっとさせて肝心なポイントを教えない」昭和のままの性教育は、単に正しく話ができる大人がいないからだけなんじゃないか?大人がそもそも健全な性生活を送れていないから?と思ってしまいます。

話が脇に逸れそうなので、元に戻して。

今の時代、海外に進出していった女性たちがとても強いパワーを持ち発言し始め、女性の性についても語り始められるようになりました。基本的に彼女たちは自由な精神を求め外に出て行っている人たちなので、柔軟な思考の持ち主たち。国内でも声を上げる自由な精神を持つ女性たちが増え、最近はよくセルフプレジャーの話などが取り上げられるようになり、女性向けの可愛いセックストイなども増え、若い人達の中では少しずつ女性の性の話がオープンになって行っているように思います。

昨日もスマホを開いたら偶然インスタライブでシンガポール在住の最高ハッピーなライフコーチのりささんとバルセロナ在住のラブコーチおちさぎりさんが性についてお話をされていたので見させていただきました。今日本の女性はオーストラリアにもアメリカにもヨーロッパにもアジアなど世界中に本当にたくさんいて、彼女たちのすごいバイタリティが雑誌や流行を作る人たちのアンテナに引っ掛かり国内に流れてくる情報の流れも作っているんじゃないかなと感じます(りささんたちがやっているPodキャストのネクプラ ( @nextplanet1 )、たまに聞かせてもらってます)

私自身も海外生活が長かったのですが、ただ、東京に帰ってきて正直思うのが、「やっぱり環境が良い外から言うのは楽だな」と思えてしまうほど(海外在住の方ごめんなさい)、日本の状況って深刻です。東京に戻って、社会の中に入っていないうちはまだのほほんとしていたのですが、中小企業に入り現実社会の圧のど真ん中に入った時は、もう足枷をされて首輪をはめられ檻に入れられた感じでした。同調圧力や文化などの思考的圧、通勤や仕事環境、住環境などの物理的圧。ぎゅーぎゅー。正直、大企業の場合はもっと自由でした。ただ、大企業も環境は自由でも、責任は半端なくストレスはある。種類の違うストレスなのかしら。

「嫌ならば、嫌なことをしないでそこから抜け出たらいいじゃないか」とその枠の外にいる人は簡単に言うと思いますが、この社会の枠組みのど真ん中で長年過ごしてきていて、さらに家族がいればそんなに自由にはならず、現実問題難しいことだと思います。そもそも日本は中小企業が多い社会なので大多数の人がその枠の中で異様な種類のストレスの中で生活しているようです。

「これじゃあ、疲れてセックスレスにもなるわ」と、開放的な雰囲気が一切なく、自然から断絶されて圧しかないコンクリートジャングルの都会の中でアトピーを再発症してつくづく思いました。40代、50代のセックスレスが深刻になってきている現状も頷けます。

「インナーチャイルドを癒して、自分を解放して、自分を愛して、ストレスフリーに健康な生活をする」というのが、この日本の社会・文化の中ではなかなか実現が難しいのが実態。海外生活、日本の中での大企業、中小企業、自由業を全部経験して、独身の私ですらつくづく感じます。そこにもし子育てや、介護が加わったら。当然、自分の性のことなんて優先順位のリストにも入ってこないかもしれません。

でも、だからこそ、こんな環境の中、やはり海外在住のパワフル女性たちの発言力や主張、「女性の声」は大きな支えになっているのではないかな。思考のブレークスルー。求め続ければ必ずなんでも実現するので、女性がよりよく生きやすい世界を作るために、彼女たちは大きな役割を担っていると思います。どんどん発言して、言葉の壁があってガラパゴス化しやすい日本に新しい風を吹かせて欲しい。国内外で声を上げている女性たちにぜひ頑張って欲しいです。

私はやはりナチュロパスとして、個々の責任を負って生き抜いてきた日本に住む同世代女性たち、ひいては同世代の男性たちに、幸せなパートナーシップを育んで愛し愛される幸せな人生を送ってもらいたいと願っています。国内外で「女性の性」について声を上げ始めている女性たちに耳を傾けることも、新しい人生を切り開くヒントになるのではないか、とそう思います。

と、言うことで、前置きが長いですが、性を語り始めた女性たち、と、それでもなかなかそれを実現することの難しい日本の実態と深刻化する40代、50代のセックスレス、どちらの状況もわかる立場から、自然の時の流れに何もしないで身を任せたら体がどうなるか、もし変えようと思ったらこういう方法もありますよ、というお話をしたいと思います。

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