心のトリートメント方法 その2 ヒプノセラピー

前回に引き続き、私に効果のあった心のトリートメント。二つ目はヒプノセラピー(催眠療法)。ストレスの本当の原因が見つかったのはヒプノでした。

ヒプノもいろいろ種類がありますが、私がLife Changing Experience(人生を変える経験)ができたのは前世療法(Past Life Regression)。催眠で自分の過去生に戻り、そこで経験することから、悩みなどを解決するヒントを得たり、その時に必要な気づきを得たりすることができます。

初めてのヒプノは、アメリカで活躍する日本人ヒプノセラピストから受けました。ヒプノを受ける前にすでにいろいろなメンタルワークは行っていて、だいぶ整理はつき始めていたのですが、でも、どうしても最後のドアが開かない。何が自分のストレスなのかがわからない、という時に行きました。前回書いたエニアグラムに行き始めた頃で「本当の自分」をまだ見つけられていなかった時だったと記憶しています。

それまでもヒプノの存在は知っていたのですが、触れたくない過去に触れて、パンドラの箱を開けてしまうのかもしれないと思い怖くてできませんでした。ただ、やれることはすでにやり尽くしていて、もうそこに触れるしかないという状態だったので勇気を出して行きました。

前世や過去生と言うと思いっきりスピ系に聞こえると思います。でも、見えないものの存在も信じ、過去生の存在を信じている私ですらも、催眠状態の自分の口から語られるものが本当に自分の過去生なのかどうかはちょっと疑わしいと思っています。

でも、本当の過去生だかどうだかは、ヒプノセラピーの本質において、全くもってどうでもいいのです。

確かに、催眠を通して経験した過去生は、自分の想像にしては説明しきれないリアリズムと自分の潜在意識が作ったとは思えないほどよくできたストーリーがあるのも確かで、夢よりも断然クオリティが高い。もしかして本当に過去生なのかもしれない。でも、それよりも何よりも、そのメッセージを伴った内容がすごすぎて、圧倒されてしまいました。

見た内容の詳細はここには書きませんが(ごめんなさい、あまりにプライベートな内容なので)、ストレスの本質は、当時は自分では全く気付いていなかった「過剰な責任感」が原因でした。仕事ではなく家族のことです。責任感が問題なのではなくてやり方が問題で、自分自信を殺して責任を果たそうとしていたことに気付きました。

当時はそう思っているのが当たり前になっていて、本当にそのことは全く頭の中になかったのです。自分を殺さなくても責任は果たせるのに。それが過去生でのストーリーで明るみになりました。

1回のセッションで2、3個過去生を遡りますが、それぞれ普段絶対に考えつかないようなメッセージが降りてきました。1回目のセッションの衝撃は大きく、その後、ナチュロパスになる大きな方向転換を後押しする出来事になったほど。数年後にまた機会があって2回目を受けたのですが、2回目は1回目ほどの衝撃はなかったものの、愛がテーマでとても大切なことを学びました。

何回か受けて思ったのは、過去生かどうかはわからないけれども、そうでなかったとしても確実に潜在意識にアクセスしていること。潜在意識の話をするときによく、上の絵のように顕在意識は氷山の一角にすぎないというようなことを言いますが、本当にその通り。潜在意識は深くて、広くて、想像できないほど豊かです。あれが過去生ではなくて潜在意識だとしても、それはそれで素晴らしいこと。

そんな潜在意識にアクセスできるヒプノは、自分が苦しむ「何か」を探すのにはとても有効な方法だと思います。

ちなみに、ヒプノセラピー(催眠療法)は前世療法だけではなく、クリニカルヒプノセラピー(Clinical Hypnotherapy)という名で欧米ではカウンセリングのテクニックの一つとして精神科のお医者さんやカウンセラーなどに幅広く使われています。

例えば、様々なアディクション(タバコなどの嗜好)を止めたい時や、病気の症状の改善のためにも使われます。不安症、うつ、アレルギー、ADD/ADHD、摂食障害、不妊、IBS(過敏性腸症候群)、PTSD、手術前後、痛みのマネジメント、性的不能、皮膚の症状、慢性疾患などあらゆる病気が対象です。

以下は昔私が授業の課題で作ったヒプノの作用の図。顕在意識を通り越して、潜在意識に働きかけながら、無意識に作用させます。

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クリニカルヒプノセラピストが行うヒプノは、私が受けた前世療法とは異なり、頭の中に作られたセラピストが設定したカウンセリングルーム的な囲いの中で出来事が起こっていく感じです。守られてはいるけれども、セラピストの意図も感じ、自由が好きな私には少し窮屈でした。でも、メンタルの病気などの場合はその方が安心かもしれません。

オーストラリアはGPのリファラルがあるとクリニカルヒプノセラピーがメディケア(国民健康保険のような保険)適用になります。対象は、メンタルヘルスプロブレムならばRegistered Psychologist 、慢性疾患ならばAllied Health Workers 、妊娠中と妊娠後1年間も受けることが可能でその場合はNon-directive pregnancy counsellerからクリニカルヒプノを受けられます。2014年頃の情報なので念のためまだ適用か調べてみてくださいね。

妊娠の不安や産後うつなどのためにも健康保険でヒプノが受けられるオーストラリア。日本は頑張らないといけませんね。

ここで朗報。なんと!ヒプノセラピストになったアップル時代の元同僚赤司真希子さんが、この12月にグループヒプノのワークショップを開催します。

『12月のちょこっとリトリート★心の大掃除!催眠体験ワークショップ』

開催日時 2017年12月4日(月)
時間 午後 18:45 – 20:45 (18:30開場)
場所 恵比寿駅東口から徒歩6分
参加費 5,000円(税込)
定員 10名

「ボディマインド」と「前世退行体験」の二本立てのグループヒプノだそうです。グループなんてすごく楽しそう。お申し込みは上記サイトからか、info@milieup.comへメールで。

赤司真希子さんは東大卒の才女。仕事の経験も豊富で信頼できる頭と心と感性の持ち主。そんな彼女が同僚ヒプノセラピストと一緒に行うワークショップ。とっても面白いものになるのではないかなと思います。

ヒプノをちょこっと経験してみたい人や、何かモヤモヤがある人、前世を体験してみたい人など、オススメです♪