環境ホルモンを避けるには

講座やコンサルでよく紹介する「特定非営利活動(NPO)法人 ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議」の「環境ホルモン最新事情― 赤ちゃんが危ない―」

今日のコンサルでまた紹介することになり、改めて資料を読んだら、やはり、環境ホルモンについて網羅しているとてもよい資料だと思い、こちらでも改めて紹介。

環境ホルモンについては、他の環境問題と同様に「対岸の火事」的な意識の方が多いように思います。

ところが想定以上に、性ホルモンに関連する婦人科系疾患の症状、前立腺関連疾患の症状、生殖機能に影響を与えます。専門的には「内分泌撹乱物質」と呼ばれています。

ホルモンは鍵を持っており、ホルモン受容体の鍵穴にピタッとはまることでその作用が働きます。環境ホルモンの鍵は人間のホルモンの鍵と同じ形をしており、人間のホルモンの受容体の鍵穴にはまって、思わぬ方向に作動するのです。

なんでもリスクを知った上で、食べるか・使うか、を決めたら良いと思いますが、知識のない人やそんなに深刻に考えていない人がとても多いように思います。なんとなくどこかで「大手企業が販売している商品だから危険なことは何もないはず」と思っている人が多いのかな?

この資料の中で、最後に記載のある「暮らしの中で気をつけること」はとてもよくまとまっていてわかりやすいのでここに抜粋します。環境ホルモンをむやみに体内に取り入れないようにするための生活の中での注意事項です。

食べ物など

  • 輸入作物はポストハーベスト農薬が使用されていないものを購入。
  • 加工食品よりも生鮮食品をできるだけ使う。
  • 輸入缶詰はビスフェノールAを使用している可能性があるので注意。
  • 妊産婦や子どもは、できるだけ無農薬・減農薬の農作物を食べる。
  • 妊産婦や子どもは、マグロ、キンメダイ、メカジキを食べない。
  • プラスチック容器・包装の使用を減らす。
  • 食器はプラスチック製でなく、陶器、ガラス製のものを使う。
  • フッ素加工のフライパンなどの使用を避ける。

化粧品など

  • 妊娠中の女性は、化粧品の使用を最小限にする。
  • 表示をよく見て、「パラベン」「オキシベンゾン(ベンゾフェノン)」 「トリクロサン」を含む化粧品などの使用は避ける。
  • 「香料」が使われていない化粧品などをなるべく選ぶ。
  • 妊産婦や子どもは、入浴剤をなるべく使用しない。
  • 子どもの染毛剤・化粧品の使用は避ける。
  • 「薬用(抗菌)せっけん」を使わず、なるべく普通の「せっけん」を使う。

生活用品など

  • 妊産婦や子どものいるところでは、ガーデニング農薬や殺虫剤、ペット用殺虫剤の使用を避ける。
  • 新築・改築の家、新しい家具、カーペット、塗料などからの臭気を避ける。
  • 「抗菌」製品はなるべく使わない。
  • 「塩ビ」製品は使用を避ける。
  • 「防水スプレー」は使わない。
  • 妊産婦や子どもは、なるべく新車に乗らない。
  • 「香料」が含まれているシャンプー、ボディソープ、柔軟剤、芳香剤、消臭剤を使わない。

食べ物でも、生活用品でも、便利なものには訳がある。なんでも、ひっくり返して「成分表」を読む力をつけることが大切です。

全部を一気には無理でも1つずつゆっくり変えていくと良いと思います。