その日に使うエネルギーはその日の朝食と昼食で補充しましょうね、ということで、今日は、シドニーでの朝食と日本での朝食のご紹介。
コンサルテーションで何度も強調してお伝えしているのは「一食で3大栄養素をきちんと摂る」こと。全体の1/2を野菜、1/4をたんぱく質、1/4を炭水化物の割合を目指すとバランスが取りやすいですとお伝えしています。そこにしっかり良質の脂質を補充して。
特に1日を始めるための一番大事なエネルギー補給、朝食、を、シドニー編と日本編での簡単なポイントを実例でご紹介します。
まずは、シドニー編。
シドニーでの、休みの日やちょっと時間のある時の朝食例
卵、ベイビースピナッチのバター炒め、火を通したトマト、生のパプリカ、全体にDukka(ハーブとナッツとスパイスのミックス)を振りかけて。あと、ザワークラウト(発酵キャベツ)とスペルト小麦のホールグレインブレッド
基本的に、手間を省くのに全部同じフライパンで用意します。大きいフライパンでスピナッチとトマトと卵を、オーガニックのバターで一気に焼いちゃうので時間はかかりません。
バターも良質の脂質。味付けは質の良い塩のみ。脂質としては他にアボカドも良質の脂質なので、味つけにDukkaをかけたり、味噌をちょっとつけたりしてスプレッドにしても良いですね。Dukkaも便利。普段のお料理で「ちょっと脂質が足りないかも」という時にDukkaは何にでも振りかけられるのでとっても重宝します。Dukkaも自分でも作れるし、ヘルスフードショップでも買えます。
たんぱく質はここでは卵。卵は最高の栄養玉。普段、たんぱく質をきちんと取れていない人は週末は意識してしっかり取ってみてください。タンパク源は他には、鶏や魚、たっぷりの豆のサラダなど。ひよこ豆やレンティルのサラダを作り置きしておくと便利です。
納豆がなくても、オーストラリアにも優秀な発酵食品のFermented Vegetable(発酵野菜)があります。どこのヘルスフードショップでもたいてい売っている(冷蔵庫の中)ので、1つ常備しておくと便利です。Fermented Vegetableは自分でも作れますが、初めての人は、Bayron BayブランドのLove Peace & Vegetableの商品を味見で購入してみると良いかも。あの瓶が、自分で作る用にちょうど良い大きさなので後日重宝します。
炭水化物、主食、に関しては、グルテンや砂糖の話も関係してくるので、また後日書きます。白いパンは様々な点でお勧めしません。スーパーのホールグレインのパンも添加物がまだまだたくさん入っているので、ヘルスフードショップのホールグレインブレッドがお勧めです。上記のパンは2枚見えているので多く見えますが、実際は上部が自然に割れてしまうほどペラッペラの極薄。でも、全体のバランスとしては1枚でもいいですね。
シドニーの時間のない朝は、費用と栄養と手間の点から考えて一番楽なのはホームメイドミュズリ。貧乏暇なしの苦学生にはこれが一番オススメ。
Rolled oatsをベースに、spelt flakesやbuckwheatなどその他の穀類を1、2種類、ドライフルーツ(レーズンかSultana)、ナッツ&シードまたはLSA(Linseed/Sunflower seed/Almond meal)に、フルーツを1個カットし、アーモンドミルクを加えて。
LSAを入れるだけで一気に脂質と栄養価が上がります。LSAはヘルスフードショップの冷蔵コーナーに置いてあります。あとは、LSA以外に手持ちのPumpkin seedなどのシード類も入れると、たんぱく質量が上がっていきます。普段の食事でたんぱく質が少ない人は、二日に一回は、茹で卵を一緒に食べると良いです。
ベースのオーツとナッツのドライフルーツのミックスは「Bircher Muesli」などの名前で売っていることもあります。でも、市販のものを買うよりも材料を1種類ずつ大袋で買ったほうが安く用意できます。確か以前、20ドル程度でおよそ一ヶ月半〜二ヶ月分のベースを作れた覚えが。なお、スーパーに売っている市販のCerealやMuesliはお砂糖がいっぱい入っているのでお勧めしません。
フルーツは、その時に気になることをサポートするものを選んで。美容が気になるようならベリー類、免疫を高めたかったらキウイやオレンジ、むくみが気になる人はバナナなど。
日本での朝食は、例えば、昨日の朝食
湯葉豆腐、ポン酢と亜麻仁油をかけた長芋、菊ときゅうりの酢の物、青さのりのお味噌汁、昆布の佃煮、ちりめんじゃこの佃煮、ご飯。
ご飯は今回は新米の白米でしたが、もちろん、玄米や発芽玄米、雑穀もいただきます。
一見、たんぱく質が少なそうですが、湯葉のたんぱく質は豆腐の4倍。割合で言うとなんと肉や卵より高いです。他のタンパク源になる食材は、卵、焼き魚、お豆腐、納豆など。
でも、確かにここ数日、敢えて、少したんぱく質を控え粗食気味にしています。これは理由があるのでまた後日。
私が脂質の補充で使うのは亜麻仁油かえごま油。このようにほとんど脂質を含まない食事の時は、熱を持たないものならば、かけられるものに全部かけてしまいます。しかも、日本の亜麻仁油やエゴマ油は美味しい(残念ながらオーストラリアでは美味しい亜麻仁油で出会ったことがないのですが)。他の脂質源としては、すり胡麻や砕いたくるみ、良質のごま油を少し垂らしたり。魚があると一気に脂質が上がるのでいいですね。脂質を補充することでその後の腹持ちが全く異なり、また、甘いものを欲することがなくなります。
シドニー版も、日本版も、郷に入っては郷に従え。
症状により、食べたほうがいい食材、食べないほうがいい食材とそれぞれ異なりますが、でも、どこにいたとしても、どんな症状があったとしても、この、「一食で3大栄養素をきちんと摂る」というポイントは一緒。たんぱく質然り、見逃しがちですが、脂質、特に植物性の脂質もとっても重要です。
日中に、無性に何か(甘いものやしょっぱいもの)が食べたくなる人、夕方になると疲れる人、気分のムラがある人、などはこれらの栄養素のバランスが崩れていることが多いので、まずこの点を見直してみると良いです。腹持ちがとても良くなって、安定したエネルギーを補給してくれ、安定した気分で一日を過ごせますよ。